動かそうとしているか 動いているか

鑑賞・観察レポート - - さちこ(HN:寝子)

来日中の「フェリ、ボッレ&フレンズ」の公演を

1日のAプロ、3日のBプロと観てきました

 

会場にあった 「マルグリットとアルマン」のパネル♪

 

”レジェドたちの奇跡の夏”とあるとおり

ベテラン揃いの豪華な顔ぶれです

 

私の大好きなマルセロ・ゴメス

こちらも大好きなペア

シルヴィア・アッツォーニとアレクサンドル・リアブコ

 

この5人のダンスを観れるだけで

超大満足なのです💖

 

 

一つ一つの感想は別として

AT教師でダンス・キラメキストの私的な観察

 

Aプロの方は 

表現力というか表現手法の差

様式美と自然体

好みは分かれるけど そこが大きかった

 

Bプロの方は

身体を”動かそう”として動いているか

動きたくて動いているか

その差を見ました

 

そこがベテランの妙ってやつですね

 

 

まずは1日のAプロ

秀逸だったのは「アミ」「アルルの女」

 

「アミ」はゴメスの振り付け作品

ゴメスとサーシャ(アレクサンドル・リアブコの愛称)

二人が じゃれあっている少年のようで

「俺の方がすごいぞ」って張り合いながらも

本当はすごく仲良しで

なんか見ていて微笑ましくなりました

 

「アミ」って友人という意味だそうで

まさにそれが表現されていましたね(^^)

 

 

「アルルの女」

シルヴィアとサーシャのペアが踊ります

 

これはもうね! 

素晴らしすぎて何も言えない💖

 

二人の会話が聞こえるような

ドラマが展開していきます

 

二人のパートナーシップもだけど

コントロールがとても素晴らしく

パワフルでキレもあるのに 力は抜けていて

サーシャの最後の狂気は目が離せませんでした

 

 

もう一つ

「マルグリットとアルマン」

 

「椿姫」のドラマを短縮して一気見せな作品

ストーリーがわかっているので

その点でもしっかり楽しめました

 

フェリは 大人な抑えた演技でしたが

やっぱり似合うのですよね

ゴメスの父も渋い・・・💖

ボッレも 1部・2部はコンテだったのですが

やっぱりあなたにはこっちが似合う☆

 

なんていうか ボッレの踊りは

いわゆるバレエらしい様式美があって

ある意味「整いすぎて」いるんですよね

貴族とか王子の役がやっぱり似合う

 

 

ボッレとメリッサ・ハミルトンの

「カラヴァッジォ」がオープニングだったけど

きれいなんだけど 伝わるものが弱い

 

なんせ一番後ろで観ているので(^^;

 

でも次のシルヴィア&サーシャペアになったら

照明が入って フッと動き出した途端

空気が変わったというか

なんだろう・・・

生きた人間がそこにいるっていう感じ

二人の踊りはいつも自然体だからね

 

存在の”質”みたいなものが違うのだと思う

あと どこまで自分の意識に含めるか

(空間的に)

これは アレクサンダー・テクニークでも

よく取り上げるテーマです

その差が 伝わり方に影響するのですよ

 

 

上野水香さんとゴメスの「ボレロ」(プティ)は

もっと遊べそうな作品でしたね

数日のリハーサルではそこまでいけなかったかな

 

 

 

今日のBプロは ノイマイヤー作品が中心

彼の生誕80周年へのオマージュだそうで

ハンブルク・バレエからも応援ダンサーたちが☆

 

オープニングは「バーンスタイン組曲」

ここで 最初に書いた観察があったんですよ

「動かそうとしているか 動いているか」

 

サーシャと アレクサンドル・トルーシュが

同じ振りを踊っているとね

どうしたって違いが見えてきます

 

トルーシュの方が 動きがダイナミックなんだけど

その分 「動かそう」という力を感じるのですね

腕や脚を バンバン動かしている

少しその「力」を感じます

 

サーシャの方は 表面的な力を感じなくて

起きてくる動きに ただついていくような・・

 

アレクサンダー・テクニークでは

「Non - Doing」という言葉があります

 

Doing=やろうとするのを ”やめる”

”動かそう”としないで ただ動く

 

その違いを見たように思いました

彼のダンスセンスは

個人的にはジル・ロマンに似てるなぁと

ちょっと思ったりしています

 

 

シルヴィアも同様のセンスを持っていて

彼女がまた 頭のてっぺんまで

とてもよく動きがつながっていて

すべてが流れるような動きなのですよね

安定感が素晴らしいのに

動きも大きいし 力でのがんばりがない

 

ゴメスと踊った「アモローサ」も素敵でした

(ゴメスのサポートはいつもジェントルで美しい)

 

彼女と踊っている時のボッレは

Aプロのときのコンテ作品よりよかったです

 

 

ボッレといえば「TWO」を踊ったのです

これはギエムが踊っていた作品

ボッレのイメージではなかったのですが

わりと良かったです

ただ 身体に照明があたっていた分

腕や脚のコントラストが弱くなってたかな

上半身も黒を着ていたらよかったのに

 

あと少しずつ伸びとか しなりがあったら

もっと良かったかなぁとも・・

コントロールし過ぎちゃった感じ

 

 

「作品100 モーリスのために」

これが今日の一押し!!!

 

ノイマイヤーがベジャールに捧げた作品

サーシャとボッレで踊ったのですが

今回の中でボッレが一番素敵に踊ったのは

私はこれだったと思うのです

 

なんかね 見ていて涙が出そうになった

あたたかい気持ちになりました

 

 

「フラトレス」は・・・

作品紹介を読んで なるほどって感じ

淡々とした作品なので 眠くはなりますね(^^;

終始美しいラインを保ちながら

リフトされて動き続けるのは

ある意味 難しい作品なのだと思います

 

ここでも 4人の男性ダンサーに

「動かそうとしている」が見えました

そうしたくなる振り付けではあったけど

 

芯があって 外側が揺れるような動きって

実際にやるのはかなり難しいのだろうね

やっぱり「動かしたくなる」

 

 

音楽があって 振り付けがあって

表現したい気持ちがあふれてきて

動きになっていったらいいな

 

でも ただ爆発すると振り回すことになる

そこに 踊っている自分に気づいているという

”抑制”が必要になってくるんだろうなと

(そこがアレクサンダー・テクニーク

 

ちょっとアレクサンダー・テクニーク的に

いろいろ思ったりした今回の公演でした

 

 

明日4日の15時からのBプロがラスト

こんなに素晴らしいダンサーが揃ってるのに

けっこう座席は空いていて・・

なんてもったいない!!!

 

文京シビックホールは どのお席も見やすいです

ぜひ当日券で見てきてください

 

 → 詳しくはこちら(NBS)

 

HP:AT Dance 〜踊る身体のコツを知る!

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